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ガントリータワーランチャー紹介 

今回は依頼があったので、文化祭用に作成したモデルロケット用ガントリータワーランチャーを再紹介したいと思います。自分も実はこの発射台けっこう気に入ってたりします。

まず、ガントリータワーランチャーと普通の発射台の違いを見て行きましょう。
普通のモデルロケット用発射台は以下の様なものです。
521929eddae1a60cdf9e4f6a33849391-1.jpg

ステンレス製(とか)の棒がついているだけで、あとはロケット本体にストロー状のものを接着し、棒に沿って発射、となります。超簡単で超ポピュラーなこの方法ですが、デメリットがたくさん存在します。
代表的なデメリットは以下のとおりです。

①ロケットの飛行中の空気抵抗がストロー(正式名:ランチラグ)によって増加する。また、弾道やバランスに支障をきたす可能性も。
②発射角度・方向の設定がアバウト。「このくらいかなーー」状態。
③発射直前及び加速中に風の影響を受けやすい。(ランチロッドが揺れる)これはかなり深刻。
④ランチロッド(棒)をあまり長くすることができない。(強度的に)長すぎるとしなる
⑤大型ロケットは強度的に飛ばせない

この問題を全て解決してしまう夢の発射台がこのガントリータワーランチャーです。(問題点については後半で)
以下の写真の発射台が私が文化祭向けに制作したものです。
IMG_2475.jpg
コポォ・・(^p^)
IMG_2469.jpg

この3本の木製レールに挟まれた状態でロケットが加速していく仕組みです。
レールに挟まれることによってランチラグ無しで正確に発射することができ、発射角度や方向を容易に正確に調整することが出来ます。従来の発射台では「発射角度10°(くらい)」だったのが「発射方位152°:発射角度15°」ということもできるようになります。

ガントリータワーランチャーは2種類に分類できます。
一つ目は私が制作したものと同じクローズドタイプ。発射レールが管や構造物によって完全にカバーされているものです。これは加速中の風の影響を完全に無くすことができ、発射台につけたままの長期保存にも向いているので主に軍事関連で利用されます。とてもカッコイイのも大きなメリット。(個人的感想)
また、発射口に薄いラップや防水紙を貼れば、雨天でも問題なく発射が行えることが魅力です。水中発射にもチャレンジしてみたいのですが・・・(危)
私は発射レールを適切な角度に取り付けるのが面倒だったので、円形の発射管を採用しましたが、四角形でも何ら問題はありません。ただ、正確にレールを120°おきに設置するのが面倒なだけです。

もう一種はオープンタイプです。オープンタイプのものはロケット本体がむき出しで、ロケットを設置後に整備できるので大学の実験用ロケットや競技用に使用されます。

競技用はこんな感じ↓(資料がなかったのでCADるハメに・・)
名称未設sd定 1
風の影響を少し受けますが、それでも普通の発射台よりは高性能です。
クローズドタイプと違ってロケットの尾翼の大きさをあまり気にしなくてもいいところが魅力です。(しかし大きすぎると上のリングにあたる)強度が決定的に低いのであまりおすすめではありません。

IMG_3141.jpg

文化祭用にわざわざこのガントリータワーランチャーを制作したのには訳があります。それは過酷な発射条件にあります。傾斜30°の斜面から4発のロケットを連続的に発射し、幅30m、長さ50mの長方形のエリアに確実にパラシュート着地させる、というものです。ミスは絶対に許されない(駐車場的な問題で)上、周りは山や学校の建物に囲まれており、気流も非常に不安定。このような環境下で極めて正確な発射を行うためにこの発射台を選んだわけです。

勿論、ガントリータワーランチャーにも欠点があります。一つ目はは発射ロケットの大きさを容易に変えることができない点です。多くの競技用ガントリータワーランチャーはレールの幅がボルトによって可変になっていたりしますが、今回制作したような連装発射台の場合は構造が非常に複雑になる、或いは発射管同士で干渉しあってしまう(突き出したボルト等が邪魔になる)ため、可変にはしませんでした。(24mmロケットチューブ用に固定)


しかし、単装発射台であれば、可変にするのは楽勝です。特に規格外のロケットのボディーチューブ(ラップの芯とか)を使って自作ロケットを作っている方々は可変の単装発射台にすることをお勧めします。ちなみに、レールとロケットの隙間の余裕は3mmくらいが(木製の場合)適当です。アルミのレールだったらもう少し詰めてみてもいいかもしれません。

↓少ない予算で可変にしようとした結果生まれた失敗作
IMG_3078.jpg


ちなみに、「そんなレール(木製)で大丈夫か?」と思う人も多いかと思いますが、「大丈夫だ、問題ない。」ロケットの噴射炎のダメージを一番うけるのは底の部分です。下の写真は発射炎によって穴があいた底板です。後から薄いアルミ板を貼ったのですが、それでも3発発射したら穴があいたので、今は厚めのアルミ板を貼ってます。発射レールは一切ダメージを受けません。なので木製でもプラスチック性でも全く問題ありません。(※注意点 発射レールは発射管の底に直接接せず、底から5cm~10cmの位置からレールが始まるようにしないと発射炎でレールの下端が焼けます)摩擦を減らしたいのであればアルミがお勧めです。あと、レールの数についてですが、3枚翼ロケット→3本レール、4枚翼ロケット→4本レールとなります。枚数をしょっちゅう変える人は違うレール本数の発射管を複数用意しておけばいいのでは?

↓焼けた底部分
IMG_3079.jpg

私が制作した発射台で使用している木製レールはツーバイ材の半分サイズ(縦方向)の商品をホームセンターの人に頼んでぴったりの長さに切ってもらいました。最初はホームセンターの人が「2mmくらいズレるかもしれないですケド・・」とか言ってたので「誤差は0.5mm以内でお願いします」と(プレッシャーを与えたら)頼んだら見事にピッタリのサイズに切ってくれました。

ガントリータワーランチャー(特にクローズドタイプ)のもう一つの問題点はその発射管にあります。大きなパイプは値段が非常に高い&入手が比較的困難なため、どうしてもパイプを小さくしてしまいがちです。ただし、パイプを小さくしてしまうと、それだけロケットの尾翼の大きさが限られるので、ロケット本体の性能に支障がでてしまうという本末転倒になってしまいます。財布と相談して、なるべく大きいものを選ぶことをオススメします。

工作系男子御用達の塩化ビニールパイプはどうしても大口径だと重く、値段も高いので、一番のオススメは「ボイド管」です。ほとんどのホームセンターに売ってある上、軽く、安いので使わない理由はありません。

自分は内径15cmのボイド管を選び、ロケットの羽根を少し狭める分、長さを延長したガントリータワーランチャー用のロケットを設計・制作しました。設計図&写真は下記参照。

ロケット基本設計

総重量は74g(エンジン含む)一応C型用の機体だったが、あまりにも飛びすぎて4本のロケットが殉職したので(ロストor大破)A型にデチューン。通称「KV3」(由来/ヒント:チャー研)
今のところ8本同じ物を生産してきました。発射実績は19回。
赤く塗った理由は「目立つ」というよりもガンダム的な意味で3倍速になるようにと・・・

IMG_3098.jpg

飛び立つ瞬間の連続写真(ビデオから抽出)
というか一秒に30枚の画像があるのに3枚にしか写ってないって・・・

名称未awd設定 2


発射台の回転機構についてですが、ベアリングやら何やらするのが面倒くさかったので、長いネジで軸だけを固定し、周りに方向固定のキャスターを円状に取り付けて回転機構としました。当初はモーター&ロータリーエンコーダで遠隔制御する予定だったのですが・・・

IMG_2478.jpg
↑傾斜計

発射角調整の方の軸は単なるボルト&ワッシャーです。
発射管の部分を水平に倒し、底の部分の蓋を開けてロケットを装填する仕組みです。角度を固定するにはつっかえ棒的な板を定位置のスロットに入れることでできます。発射管の横に角度計がついているので、これを頼りに調整します。

文化祭の発射は失敗が許されないものだった事と、私が部長を務める総合科学部が流体工学(特に大気流体)を得意としていることもあり、当日&事前の発射演習では、上空風速の観測結果と連動するような形で発射方向の調整を行いました。

上空風速の観測といっても、ヘリウム風船を飛ばしてその飛行軌道から上空の風速・風向を割り出すだけのことです。また、本番では空撮バルーンを科学部があげていたので、上空の風状況(正式には 上空風速プロフィル)が良く分かりました。

IMG_3938.jpg


4発の連続発射を確実にするために行ったもう一つの工夫は「コンセント利用」でした。発射管が多数あると発射を制御する装置がいるのですが、制作するのが面倒な上、自作の接点だと通電が不確実なので、コンセントにスイッチが付いているものを発射制御装置として使いました。また、通電コードはすべてコンセントを取り付け、コンセントを通じて確実に12Vを流せるようにしました。スイッチを入れれば発射が行われます。このお粗末な方法、私はすごく気に入っていたのですが、後輩たちがどうやら気に食わなかったようで、電気電子研究班が今年からは「マイコン→(パルス電流)→昇圧回路→各ロケット」にするそうです。なのでコンセントの4つのボタンを連続でつける練習をしなくてよくなります。風洞研究班にはよくわからない分野。

img1041385936.jpg


そのおかげかどうかは不明ですが、当日の発射はすべて成功し、無事にすべてのロケットを指定区域内で回収することができました。来年は更に予算を貰えそう!

お粗末な説明でしたが、ガントリータワーランチャーの紹介は以上です。質問があれば気軽にメールください。
もっとガントリータワーランチャーの愛用者が増えることを願っています。
Let❜s 精密発射!


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